トウワタ(唐綿)

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トウワタ(唐綿)

トウワタ(別名:唐綿、学名:Asclepias curassavica)は、南アメリカに自生するキョウチクトウ科所属の草本類で、暑さに対する耐性があり、温暖な地域では多年草として扱われることが一般的です。
江戸時代末期に日本に導入され、園芸品として広く人気を博しました。

夏から秋にかけて赤、オレンジ、黄色、白などの鮮烈な花を房状に数多く咲かせ、一株で多くの花をつけ、庭や鉢植えで非常に目立っています。
花の形状は雄しべと雌しべが独特に組み合わさった構造で、通常、花序ごとに10〜20個ほどの花を開花させます。

豊富な蜜を含み、蝶や蜜蜂を引き寄せるため、庭に植えると訪花昆虫が集い「動く庭」を演出します。
特にモンシロチョウやアゲハチョウなど、たくさんの蝶が吸蜜にやってくる様子は、庭に季節の美を加えてくれます。

全体に白い乳状の汁を有し、有害成分を含むため、葉や茎を傷めると白い汁が出たり、誤って食べることや皮膚への刺激に注意が必要です。
また、寒さには弱く、寒冷地では一年草として育てられることが一般的です。

日当たりと水はけの良い場所を好み、春に苗を植えれば、夏から秋にかけて長期間花を楽しむことができます。
枝が伸びやすいので、夏の間に軽く剪定すると花付きが向上します。
鉢植えでも育成が容易で、バルコニーや花壇の素敵なアクセントになります。

トウワタはその鮮やかな花色と訪花昆虫を引き寄せる能力によって、手軽に季節感あふれる空間を生み出してくれる植物です。
庭やバルコニーに小さな「花のごちそうの場」を設けて、夏の光と蝶たちの舞を楽しんでみてください。

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