ハナミズキ(花水木)

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ハナミズキ(花水木)

ハナミズキは北米を原産とする落葉性の高木で、春には白やピンクの「苞(ほう)」が華やかで、秋には赤い実と紅葉を楽しめる四季折々の魅力がある庭木です。

ハナミズキは、ミズキ科に属する落葉高木で、学名は「Cornus florida」です。
街路樹や庭木として一般的に利用されており、樹形は横に広がりやすく、高さは数メートルから10メートル程度に成長することが多いです。
春に咲く白やピンク、赤に近い色の大きな「花びら」に見える部分は、実は苞(ほう)と呼ばれる変化した葉で、その中心には小さな本来の花が集まって咲きます。

見どころはやはり、開花の時期(4月〜5月ごろ)の華やかさと、秋の赤い実と紅葉が同じ木で楽しめる点です。
一株だけで季節感が漂いますし、和風・洋風どちらの庭にも調和しやすい落ち着いた姿が魅力で、剪定や植栽場所の管理をすることで比較的長い間楽しむことができ、シンボルツリーとしても人気です。

ハナミズキは、もともとは北アメリカに自生していた樹木です。
日本へは、大正時代(1910年代)に東京がワシントンD.C.に贈ったソメイヨシノに対する「返礼」として苗木が送られたことが広く知られており、これが日本での普及の始まりとなりました。

名前の由来はその漢字の通りで、もともと「水木(みずき)」と名付けられていた仲間の中でも特に花が美しいため「花」を冠してハナミズキと呼ばれるようになったとされています。
また、別名として「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれており、総苞片(花のように見える部分)が際立つ点が特徴です。

文化的な側面では、桜に対する返礼エピソードが花言葉の「返礼」や「永続性」の由来となり、現代では歌や文学にも登場し、日本人の生活に溶け込んでいます。
戦争中の扱いやその後の復権など、歴史的な背景がハナミズキの魅力の一つでもあります。
 

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