バスドラム選びのポイント

ドラム趣向

バスドラムはドラムセットの中でも最大で、楽曲の低音とリズムの基盤を担う楽器です。
足元のペダル(キック)を使って演奏し、その音の厚みやアタック感はサイズ、ヘッド、ミュートによって大きく変化します。

ドラムセットの中で「最も低い音域を担当する大きな太鼓」がバスドラムです。
地面に置かれフットペダルで叩くため「キックドラム」とも呼ばれ、バンドのテンポやビートの骨組みを作る重要な役割を果たします。

サイズは製造業者や用途によって幅広く、口径は18インチから26インチ、深さは14インチから18インチのバリエーションがあります。
一般的にスタンダードは「口径22インチ・深さ18インチ」で、バスドラムを1つだけ配置する「ワンバス」や、2つを並べる「ツーバス」、片足でツーバスのように操作できるツインペダルなどがあります。

構造は、シェル(胴)に両面のヘッドが張られ、フロント(レゾナンス)ヘッドとバッテリー(打面)ヘッドで音を形成します。
フロントヘッドに小さな穴を開けることで余韻を短くし、内部にマイクを入れて録音しやすくすることもあります。
シェル素材は主に木材が使われ、ヘッドの張り具合はチューニングボルトで調整可能です。

音作りは奥が深く、ビーターの素材(フェルト/プラスチック)やヘッドの種類、内部のミュート材でアタック感やサスティーンを制御します。
ロック系ではアタック重視で穴あきフロントや硬めのビーターを好み、ジャズ系では余韻を活かすセッティングが好まれますなど、ジャンルによる好みも大きく影響します。

バスドラム選びの基本としては、まず、口径(インチ)と深さが音に最も影響します。
一般的な口径は18〜26インチで、スタンダードは22インチ前後とされています。
口径が大きいほど低域が豊かになり、深さがあると空気量が増えて力強い響きになります。

ジャンル別の目安として、ジャズや小編成には18〜20インチの小ぶりなものが扱いやすく、アタックとコントロール性が得られます。ロックやポップスでは22〜24インチ以上が低域に厚みを加えやすいです。

深さと音の特性について、深胴は低音の存在感とサスティーンが増し、浅胴は音の輪郭がシャープでアタックが主体となります。演奏場所や録音環境で好みが変わるため、試奏で確認するのが確実です。

実用的な要素として、シェル素材・ヘッド・ビーター・ミュートで細かな音作りが可能です。
運びやすさやスタジオ録音、ライブの音量に応じて選択し、ツインペダルやツーバス運用の可否も考慮する必要があります。
また、携帯性やスタジオでのマイク録音を念頭に置くと、フロントヘッドの穴あけや内部ミュートの有無も重要な要素です。

バスドラムはサイズと深さによって音の性格が定まります。
用途(ライブ/録音)やジャンル、運びやすさを優先して選ぶのが最も近道です。
 

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