燃焼の定義

基礎的な物理学および基礎的な化学

物質が酸素と化合することを酸化といい、その結果 生成された化合物を酸化物といいます。
物質によっては、この酸化反応が急激に進み、著しく発熱し、かつ発光を伴うものもあります。
このように、熱と光の発生を伴う酸化反応を燃焼といいます。

燃焼の三要素

燃焼の三要素は ① 可燃物酸素供給源点火源(熱源)で とれか1つでも欠けると燃焼しません。

可燃物 → ガソリン、エチルアルコール等

酸素供給源 → 必ずしも空気とは限りません。1類や6類(硝酸)の危険物は酸素をを放出します(支燃物という)し、5類は自分自身が酸素を含有しています。

点加源 → 静電気の火花、 電気火花、 衝撃火花、酸化熱等
※グラインダーの火花は 鉄の微粒子が摩擦熱により高温となり発光したものです。

気化熱、融解熱は点火源にはなりません。

 

酸素の性質

① 通常は無味、無臭であり 空気中に約 21vol%含まれます。

② 酸素濃度が高くなると、可燃物(固体、液体、気体)の燃焼は激しくなります。

③ 酸素は燃えません。物質の燃焼を助ける支燃物です。

 

水素、窒素、二酸化炭素の性質

水素:可燃物
・気体のなかでは、最も軽い物質です。
・可燃性で、無色無臭の気体です。

窒素:不燃物
・空気中に約 78vol%含まれていますが、窒素は可燃物でも酸素供給源(支燃物)でもありません。
また、水に溶けて消火の際に有効な作用をすることもありません。
・タンク等の置換ガスとして使われます。

二酸化炭素:不燃物
・気体は無色無臭で、空気の約1.5倍重く、水にかなり溶けます。
・不燃性で、圧縮により容易に液化します。ヒートポンプ給楊器の冷媒として使われています。

 
危険物取扱者試験では、「燃焼とは何か」をきちんと説明できることがとても重要です。
まずは、試験で用いられる代表的な燃焼の定義を押さえておきましょう。

燃焼の定義
→「物質が酸素と化合して、光や熱を発生しながら激しく酸化される現象」

この1文の中に、試験で狙われやすいポイントがすべて詰まっています。
ここから、要素ごとに分解して確認していきます。

1. 「酸素と化合する」=酸化反応であること
燃焼を理解するうえで外せないのが、「酸素」との関係です。
燃焼とは、簡単にいえば「物質が酸素と反応する化学変化(酸化反応)」の一種です。
・木が燃える ⇒ 木の中の炭素(C)が、空気中の酸素(O₂)と反応し、二酸化炭素(CO₂)などになる
・灯油やガソリンが燃える ⇒ 炭化水素が酸素と反応し、二酸化炭素と水ができる

このように「もとの物質+酸素 → 別の物質」に変わる反応のうち、特に後述する条件を満たすものを燃焼と呼びます。

酸素の性質もセットで覚える

ここで、燃焼と関係の深い「酸素の性質」も押さえておくと、試験で有利です。
・自分自身は燃えない(可燃物ではない)
・しかし、他の物質をよく燃えさせる(支燃性がある)
・空気中の約21%を占める
・無色・無臭・無味の気体
「燃焼には酸素が必要」「酸素は燃焼を助ける」というイメージを持っておきましょう。

2. 「光や熱を伴う」=大量のエネルギーが一気に出る
ただの酸化反応がすべて燃焼というわけではありません。
燃焼と呼ぶためには「光や熱といったエネルギーが目に見えて出てくること」が必要です。
・ろうそくの炎:明るい光と、手を近づけると熱さを感じる
・ガスコンロ:青い炎と強い熱を発生させる

どちらも、燃焼により化学エネルギーが一気に放出されている例です。
一方で、
・鉄が長い時間をかけてサビる
・銅がゆっくりと黒ずむ

これらも酸化反応ではありますが、光や目立った熱を出さず、反応の進み方もきわめて遅いので、「燃焼」とは呼ばれません。
「酸化=燃焼」ではなく、「光や熱を伴う急激な酸化=燃焼」と整理しておくと混乱しにくくなります。

3. 「激しく酸化される」とは? ― 反応の速さがポイント
定義の中にある「激しく」という言葉は、感覚的な表現に見えますが、試験的には「反応速度が速い」ことを意味します。
・マッチに火をつけた瞬間に炎が立つ
・花火が一気に燃え上がる
・可燃性ガスが点火で一瞬にして燃える

こうした現象は、いずれも短時間で大量のエネルギーが放出される、「激しい」酸化です。
場合によっては爆発的な燃焼となり、危険物取扱者試験ではその危険性の理解も求められます。

4. 「燃焼の三要素」と燃焼の定義の関係
燃焼を語るときに欠かせないのが「燃焼の三要素」です。
燃焼が起こるためには、次の3つがすべてそろっている必要があります。
1. 可燃物(燃える物質)
2. 支燃物(主に酸素)
3. 点火源(熱や火花などの着火エネルギー)

この三要素のうち、2番目の「支燃物」として代表的なのが酸素であり、その「酸素の性質」が、先ほどの「燃焼の定義」に直結しています。
・可燃物があり
・酸素が供給され
・そこに着火源が加わることで

「酸素と化合し、光や熱を出しながら激しく酸化する」=燃焼が成立する、という流れになります。
三要素のどれか1つでも欠けると燃焼は続かないため、消火の考え方(除去消火・窒息消火・冷却消火)とも結びつきます。

5. まとめ:試験で意識したい「燃焼」のイメージ
危険物取扱者試験で問われるポイントを整理すると、次のようになります。
・燃焼の定義
「物質が酸素と化合して、光や熱を伴いながら激しく酸化される現象」

キーワードの押さえ方
・酸素との化合=酸化反応
・光・熱の発生=エネルギーが外へ出る
・激しく=短時間で急激に進む反応
関連して覚えるべき事項
・酸素の性質(燃えないが燃焼を助ける支燃性など)
・燃焼の三要素(可燃物・支燃物・点火源)

「酸素と急激に反応して、光と熱を出す現象」というイメージを頭に描けるようになると、
試験問題で「これは燃焼か?単なる酸化か?」を見分けやすくなり、選択肢を絞り込む力もついてきます。
 

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