予防規程とは、製造所等の火災を予防するため、危険物の保安に関し必要な事項を定めたもので、所有者等が作成し、経営者、従業員等が守らなければならない規程です。
① 予防規程を作成又は変更したときは、市町村長等の認可が必要。
② 市町村長等は火災予防のために、予防規程の変更を命じることができる。
① 指定数量の倍数に規制のある危険物施設→5施設
・製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外貯蔵所・屋外タンク貯蔵所
② 指定数量に規制がなく、すべてに必要な危険物施設→2施設
・給油取扱所・移送取扱所
① 危険物保安監督者が旅行、疾病等によって職務を行うことができない場合に、その職務の代行者。
② 化学消防車の設置・自衛の消防組織に関すること。→自衛消防組織を定めていても、予防規程は必要。
③ 危険物の保安に係わる作業に従事する者に対する保安教育に関すること。
④ 危険物施設の運転又は操作に関すること。
⑤ 顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所(セルフスタンド)にあっては、監視その他保安の措置等。
予防規程は、消防法第14条の2の規定に基づき、一定規模以上の危険物施設を有する事業者が、その施設の実態に応じた規程を定め、認可を受ける必要があります。
これには、危険物の保安に関する業務を管理する者の職務や組織、危険物保安監督者の職務、化学消防自動車の設置、保安教育、巡視・点検・検査など、多岐にわたる事項が含まれます。
予防規程の制定は、事業所の安全管理体制を強化し、従業員や周辺地域の安全を守るための重要なステップです。
適切な予防規程を設けることで、危険物による事故のリスクを減少させ、安全な職場環境を提供することができます。
消防法第14条の2の法的背景
1. 制定の経緯
戦後の高成長経済時代において、石油コンビナートや化学プラントで大規模な火災や爆発事故が頻発し、危険物の安全管理強化が社会全体から求められました。この状況を受けて、消防法は1948年の初回制定から危険物の取り扱い全般を規制してきたものの、1970年代以降、事業者に対しては継続的で詳細な安全対策の実施が求められるようになりました。こうした流れのなかで、施設単位で具体的な「予防規程」を整え、消防当局の承認を得るために第14条の2が導入されました。
2. 規定の概要
消防法第14条の2では、製造所・貯蔵所・取り扱い所の危険物施設について、「総務省令で定める事項を含む予防規程」を作成し、地方自治体の長(消防長など)の承認を得ることを義務付けています。ここでの予防規程には、責任者の任命、設備の点検基準、教育及び訓練、事故時の対応手順など、安全管理の具体的な要素が含まれます。
3. 関連政令・省令との整合性
予防規程で示すべき内容は、危険物に関する規則(政令)や技術基準を定める省令にて詳しく規定されています。これにより、設備の構造、保安体制、点検方法などに対して国が定めた技術的基準に基づいた自主的運用を事業者に求める仕組みが整いました。
4. 制度全体における役割
消防法第14条の2に基づく予防規程は、同法第14条の3の定期点検制度や第15条の防火管理者の選任義務と連携し、危険物施設の安全を持続的に保障するためのトータルな枠組みを構築しています。これに伴い、行政による一時的な検査から事業者自身による日常的な安全管理への移行が進み、火災事故の防止効果が一層向上しています。