先日、Amazonプライムビデオで、2023年放映のNHKドラマ「ガラパゴス」を観ましたが、織田裕二主演でかなり面白かったですね!
一口で言うと、労働者の使い捨てや企業の利益優先主義、そして「ガラパゴス化」した日本社会の問題をリアルに描写した社会派ミステリーです。特に刑事役の織田裕二の重厚な演技は「働くこと」「生きること」「報われない社会」といったテーマに対し、役を超えて現代社会への問いかけそのもので、大変見ごたえがありました。
さて、「ガラパゴス化」とは、外の世界とほとんど接点を持たずに独自の進化を遂げ、結果的にグローバル標準から乖離してしまう現象を指します。
もともとはダーウィンが観察したガラパゴス諸島の生物進化にちなみ、ビジネスや技術領域で「国内向けに特化しすぎた結果、国際展開が難しくなる」ケースを指す言葉として定着しました。
日本は人口1億人以上の先進国で、購買力も高いため、企業が国内市場だけで十分に利益を出せることもあり、海外展開の必要性が薄れ、国内向けに特化した製品開発が進んでしまうことがあります。
世界市場では、より多様なニーズや価格競争が存在しますが、日本市場に最適化された製品は海外では高価すぎたり、機能が過剰だったりして受け入れられにくくなります。
日本の消費者は、細部までこだわる傾向が強く、製品に対して高い完成度や機能性を求めますので、これが技術的に高度な製品を生み出す一方で、海外では「そこまで求めていない」ことも多く、ミスマッチが生じます。
例えば、日本では携帯電話にお財布機能やワンセグTVが求められましたが、海外ではそうした機能は不要とされ、スマートフォンの普及に乗り遅れた例があります。
日本では、独自の通信規格や電源仕様などが発展してきたため、海外製品との互換性が低くなり、結果としてガラパゴス化が進行してしまう訳です。
高度な技術があっても、それが世界標準と合致しない場合、国際競争力を失うことがあります。
日本企業が海外市場の文化やニーズを十分に理解せず、国内の成功モデルをそのまま輸出しようとすると、現地で受け入れられないことが多く、言語や習慣の違いが海外展開のハードルとなり、結果として内向きな開発に陥ってしまうのです。
「ガラパゴス化」した製品やサービスは、時代の空気や文化を映す鏡でもあるので、昭和の百貨店やガラケーのUIなど、過去の進化を記録・再解釈することは新たな創造の源になります。
一度は世界に通用しなかった技術や思想も、時代が変われば再評価されることがあるかもしれません。
自社の技術やサービスを磨きながら、外の視点を絶やさないというバランス感覚が、これからのグローバル競争を勝ち抜く鍵だと思います。
